コンタクトレンズメーカー、ボシュロムからワンデータイプの乱視用レンズが新しく発売されました。
「バイオトゥルーワンデートーリック」といいます。
既に、近視・遠視用の「バイオトゥルーワンデー」と、遠近両用の「バイオトゥルーワンデーマルチフォーカル」がすでに発売されていますが、今回の乱視用の発売でようやくシリーズが揃いました。
バイオトゥルーワンデーの評判は、装用感が良く、視力安定も優れているので、眼科検査員のぼくとしても非常に合わせやすい商品ではあります。
ということで、今回は「バイオトゥルーワンデートーリック」について解説していきたいと思います。
バイオトゥルーワンデートーリックの特徴は?
商品スペックはこちら
商品名 | バイオトゥルーワンデートーリック |
種類 | 1day(乱視用) |
素材 | nesofilcon A(非シリコーン) |
含水率(%) | 78.0 |
酸素透過率 | 22.4 |
ベースカーブ | 8.40 |
度数 | ±0.00~-9.00 (cyl)乱視度数 (AX)乱視軸 |
直径 | 14.5 |
中心厚 | 0.10 |
備考 | UVカット機能付 |
瞳にやさしい、やわらかい素材
バイオトゥルーワンデーの素材の特徴としては、含水率78%という、超高含水であることと、そのたっぷりの水分の蒸発を最小限に抑える素材技術で、乾きに強いということだと思います。
ぼくが使った実際の使用感としては、確かに長時間の使用をしても乾燥による強い締め付けみたいな感じは出にくいレンズでした。
乱視用レンズ特有のレンズ下方部の厚みはある
素材は非常に柔らかいのですが、乱視用レンズというのは、レンズが黒目を覆っていればいいだけではなく、回転しないように安定させなければいけません。
そのためには、レンズに厚みの差をつけることで重みの差ができ、その重みでレンズが回転しないようにします。
厚みのある部分は重みで下に安定するので、下まぶたには厚みを感じやすくなるのですが、「バイオトゥルーワンデートーリック」は、下まぶたに当たる部分を薄くすることで、まぶたとレンズの不快な接触を軽減するデザインになっています。
レンズには下方部になる部分に半透明のガイドマークが入っているので、自分で触ってみても厚みの差も分かると思います。
実際には、どれだけ工夫されていても、近視用レンズなどよりは装用の違和感は生じやすいので、なるべく馴染みやすいレンズを比較してみたりするのもいいかもしれません。
視力安定しやすい非球面レンズデザイン
ぼくが感じる、ボシュロムのコンタクトレンズの良い所は、この視力安定にあると思います。
非球面レンズは、まん丸ではないヒトの目であっても、光を集めやすく、比較的クリアな視界を作ってくれます。
これも経験上ではあるのですが、ボシュロムのレンズ全般に視力調整はやりやすいです。
しかし乱視用レンズということもあり、非球面レンズデザインということだけでなく、乱視軸の安定なども大事になってくるのでフィッティング時にはしっかりと見え方の確認をしましょう。
乱視度数、乱視軸の規格が増え、選択肢も豊富
これまでのボシュロムのワンデータイプの乱視用には、「メダリストワンデープラス乱視用」がありましたが、比較をしてみると、
乱視度数:-0.75、-1.25、-1.75、-2.25
乱視軸:180、90、20、160
赤字の部分の規格が「バイオトゥルーワンデートーリック」には増えています。
ここが増えることにより、より強い乱視であったり、少し斜めにブレてしまっていたりする方にも処方することができるようになり、レンズを合わせられる可能性も高くなります。
裸眼時の93%の酸素が瞳に届く酸素透過性
瞳の健康には欠かすことができない酸素は、裸眼時の93%と終日装用に必要とされる酸素量を十分に満たしてくれます。
しかしながら、酸素透過性についてはシリコーンハイドロゲル素材には勝てませんので、優先順位が酸素透過率だったりすると他種を選択してもいいかもしれませんね。
バイオトゥルーワンデートーリックはネット通販にはまだでていない
レンズ素材の特徴については、上記の通りですが、価格やネット通販での取り扱いが気になりますよね。
現状、バイオトゥルーワンデートーリックはネット通販にはでていません。
今後、取り扱いを見つければ更新しますが、恐らく国内のコンタクトレンズ専門の通販サイトからは出てこないかもしれません。
というのも、ボシュロム自体が、国内の取り扱い店舗に対してのネット通販での販売を規制しているようだからです。
海外からの輸入をしているサイトなら今後の取り扱いはあるかもしれませんが、今のところはありませんね。
レンズラボは、近視用「バイオトゥルーワンデー」や、遠近両用「バイオトゥルーワンデーマルチフォーカル」の取り扱いがあるので、もしかしたら今後乱視用も取り扱うかもしれません。
さいごに
今回は、新商品「バイオトゥルーワンデートーリック」を紹介しました。
ワンデータイプの乱視用レンズとしては、非常に性能のよい商品だと思いますが、現状では、眼科やコンタクトレンズ専門店などのリアルショップでの購入が一番早いかもしれませんね。
気になった方は、ぜひ眼科へ行って合わせてみてくださいね。
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